所長あいさつ 点字考案について 所長 岩間康治  寒さのなかにも春の訪れを感じる頃となりました。いかがお過ごしでしょうか。今回、我々視覚障害当事者にとって、重要な読み書きツールの一つでもある点字を取り上げます。  点字は、1825年、フランスのルイ・ブライユ氏によって考案されました。当初はシャルル・バルビエ氏が考えた、暗い場所で暗号を伝えるための、点と線から構成された文字を使っていました。しかし、種類が多く難解であったため、ルイ・ブライユは指先で読みやすくした現在の「6点点字」を考案しました。  日本では、1887年ころからブライユの点字を日本語として使えるように研究を始め、1890年11月1日に、石川倉次氏が考案した文字が日本の点字として採用されました。この11月1日は「日本点字制定記念日」となっています。ちなみに、1月4日はルイ・ブライユの生誕日、世界点字デーとなっています。  昨年は、10月に衆院解散総選挙、11月に名古屋市長選挙などがありました。点字による投票の実現は愛知県出身の、「点字投票の父」長ア照義氏の運動によるものです。  1925年、普通選挙法により点字投票が認められ、自筆できない視覚障害者も一国民として点字により1票を投じることができるようになりました。  視覚障害があっても自分で書いた文字が自分で読むことができる、誰の手も借りずに自分の思いを投票できるなど、私の社会人としての自立はこの偉大な方々により実現できていることであると、改めて考えを巡らせています。  今年2025年は、ルイ・ブライユ氏が点字を考案して200年、石川倉次氏が日本語点字を考案して135年、長ア照義氏が点字投票を可能にしてから100年という記念の年。当施設としても大切な一年にしたいと考えております。そこで、今年6月1日に行う毎年恒例の用具展(会場は名古屋駅前ウインクあいち)の開催に合わせ、「点字考案記念イベント」を企画し、皆さんと一緒に点字の過去・現在・未来について考えたいと思います。ぜひ、今年も用具展・点字考案イベントへのご来場・ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。