愛盲報恩会

愛盲報恩会aimou

愛盲報恩会

昭和48年、名古屋ライトハウスの創設者である近藤正秋が、先達の言葉に励まされながらそれまで全精力を傾けてきた愛盲運動が、将来にわたっても存続していくようにと願い設立した基金。同年、還暦を迎え、藍綬褒章を受章したのを機に執筆・自費出版した自叙伝「試練を越えて」の売上金や褒章の祝い金の2百数十万円を基金とし、地域の盲人団体や事業体の活動に少しでも役立てられたらと助成金を贈ることを始めた。

 当初は数団体の助成に留まっていたが、さらに多くの団体に助成を行いたいとの思いから、自身の預貯金や退職金、先立たれた奥様の遺産、不動産などを処分して基金を増やし続け、15年後の昭和63年には4600万円の基金を持ち、33団体に合計124万円の助成を実施することができるようになった。

 近藤正秋は生前、愛盲報恩会についてこう記している。
「終戦以来50余年施設の経営にあたってきた私は当初の苦しみを思うとき、正に隔世の感があります。中には福祉貴族の声さえささやかれる経営者もある現状です。ところが地域の団体や、小さい事業体はあまりにも恵まれない現状であります。私共はこうした日の当たらない人たちにこそ励ましや労りの言葉をかけて参りたいと思います。
社会の大きな助成団体や記念財団の仕事を考えれば、我々のやっていることはあまりにも小さく児戯にも等しいことかもしれません。あるいは独りよがりの謗りも免れません。しかし盲人の社会にこうした純粋な動機によって生まれ、小さいながらも温かい気持ちを持って運営される団体がひとつくらいあっても良いと思います。この事業が長く長く続くことによって将来新しい共鳴者ができ、この仕事がますます発展するならば望外の喜びに存じます。」





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