アイのかけはし

アイのかけはし vol.46ainokakehashi

名古屋ライトハウスのルーキー対談~名古屋盲人情報文化センター編~


入社して1年ほど経過した職員の特集です!第2弾は「名古屋盲人情報文化センター」。 今回は、平成30年に入職した職員1名と平成31年に入職した職員2名にインタビューしました。 木原:40代、女性、晴眼『サービス事業部 用具販売』 辻野:30代、男性、晴眼『点字出版部』 森下:30代、女性、視覚障害『点字出版部』 【インタビュアー】寺西(広報委員)

机を囲んで対談している様子 マスクを着けています

いつ入社しましたか?


木原
平成30年4月
辻野
平成31年3月
森下
平成31年4月
※出版部に配属された2人は選挙作業の真っ最中でしたね


どのような仕事をしていますか?


木原
視覚に障害のある方が使う白杖や生活に便利な用具の販売をしています。
来館された方に用具のご案内をしたり、盲学校や施設に訪問しての販売もしています。
辻野
点訳、名刺、新規出版物の製作など、幅広くやらせてもらっています。
森下
点字製作物の読み合わせや校正、編集などを主にしています。
それにかかわる発送作業なども多いです。


入職したきっかけは?


木原
大学で福祉を学んで卒業してから20年以上福祉の仕事をしているんですけど、ライトハウスのことはずっと前から知っていました。
見学に行ったり交流があったりしたので、いいイメージはありました。
そんな時に、たまたま求人を見つけました。
応募したきっかけは、15年ぐらい知的障害の方の作業所で働いていて、そのあと区役所の福祉課で福祉用具の申請などに関わっていました。
福祉用具にも興味があって販売とかいいなあって思ったので、ここに決めました。
視覚障害者の方に関わるのは初めてです。
辻野
職場が家から近い、それは冗談ですけど、今まで福祉の仕事やこの分野に関わりはありませんでした。
営業したりラーメン屋さんで働いたりしてたんですけど、いろいろ仕事をさせてもらう中で、仕事自体もそうですし、自分の気持ちに正直になったときに、福祉の業界に興味を抱きました。
いざ面接に来て話をさせてもらうと、ここで働きたいな、ここだと社会貢献や自己成長も肌で感じれる環境なんじゃないかなと思って入職しました。
森下
私は岐阜県出身なんですけど、あまり名古屋の情文とは関わりがなくて、大学生の時、初めて教科書の点訳を大学側から依頼してもらっていたので、私が個人的に関わったことは全然ありませんでした。
大学を卒業してからは、東京で点字出版の仕事をしていました。
その後、名古屋に引っ越してくることになり、1年間は岐阜市の市役所で働いていましたが、縁あって「ここに来て働いたらどうだ」と声をかけていただいて、入れてもらいました。


仕事を始めてから、思い出深い出来事はありますか?


木原
私は、情文の1大イベントの用具展です。
去年実行委員のメンバーになり、日常の業務との両立で大変だったけれど、来ていただける方に楽しんでいただける企画をしたりとか、実行委員同士の結束力もよかったので、みんなで作り上げているって感じで、用具展を終えたときにすごく達成感がありました。
とても思い出深いです。
辻野
私は、選挙の業務が思い出深いです。
その時の雰囲気や大きなプロジェクトに対して点字出版部だけではなくて他部署の方や他の拠点の方々にも応援に来ていただいて、みんなでゴールに向かっていく時間は大変でしたが、大きなやりがいもあったのを覚えています。
※国政選挙などがあると、点字出版部では、公報の音声版・点字版や投票所での氏名掲示の点字版などの製作をしています。公示日からできるだけ早く届けるため、残業体制での作業となります。
森下
小学生を対象に行った地域交流イベントは、台風の中でも多くの子供たちが来てくれたのはうれしかった。
私だったら絶対行かないって正直思った。
雨が降っていると、視覚障害の人は出たくないし、子供でもどうなんだろうと思ったけど、来てくれたのはすごくびっくりしました。
ここに入って何よりびっくりしたことが2つあって、1つは選挙作業を終電近くまでやるんだということです。
東京にいた時も選挙作業はやってたけど、終電までなんてやったことがなかったんですよ。
終電ってどんな職場?と思って・・・、書けないねこれ。(載せちゃいました)
2つ目は、点字競技会なるものがあって、点字出版施設はたくさんあるけど、その中でやっているのはここだけなんじゃないかな。
私は中学生以来かなあ。
早読み、め書き、50音とか、すごい懐かしいなって思ったのと、点字出版部なら点字に関わってるから晴眼とか全盲関係なくやるのはわかるけど、ここは職員総出で午前中かけて競技会なるものが行われてすごいなぁって思いました。
点字にみんなが取り組んでくれているっていうのが、正直私はすごくうれしかった。
点字に関わっているのに点字が読めないという人もたくさんいる中で、みんなが点字を頑張って打っている、読もうとしてくれているっていうのが、当事者からするとうれしいなあって感じました。
※点字競技会は、2分間などの決められた時間を計り、読みや書きの速さを競います。毎年、日本点字制定記念日である11月1日前後に開催され、点字力向上に向けて職員全員で取り組んでいます。


良かったこと、やりがいは何ですか?


木原
用具販売をしていると、すごくたくさんの方に関わります。
用具を紹介すると「こんなに便利なものがあるんだ」って驚かれたり、用具を使うことによって生活の中での楽しみが増えたり、生活の幅が広がったりっていうことがあると、良かったなぁってすごく思います。
もっと、便利な物を開拓していきたいなと思っています。
後は、情文の中のことなんですけど、他の職員との関わりの中で、刺激を受けることが多くて、いい方たちに出会えたなぁっていうのが、良かったなと思えることです。
辻野
さっき、他の職員から刺激を受けてみたいな話があったんですけど、私もそうで、ここで働いていると、今まで自分が知らなかったことであったりとか、気付かなかったことへの発見の連続かなって思ってます。
この職場に来て、仲間に入れてもらえて良かったなと思っています。
森下
点字出版の仕事って、校正だったり読み合わせだったり結構緊張感があって、私は常に間違えなくしようって思って、自分なりに頑張っているつもりです。
それはすごくやりがいにもなるし、楽しくはないかもしれないけど、読んでくださる人たちに必要な情報を届けようという気持ちで毎日やっています。
ここにきて、出版のメンバー始め、皆さんすごく助けてくださるのでありがたいなぁと思ってます。
名古屋に来てまだ2年とちょっとだから、分からないこともたくさんあるので、名古屋のこととかもいろんな人に聞きながら、生活できています。
ここで一緒にやれて良かったなぁととても感じています。


机を囲んで対談している様子 マスクを外しています

インタビューを終えて


その後も、おすすめの用具や新型コロナウイルスの影響で、体温計が売れているけど、音声でももっと素早く計れるのがあったらいいねなど、話が広がりました。
部署を超えての座談会というのはあまりなかったので、良い機会となりました。
この記事を通して、情文の雰囲気や職員の暖かさが少しでも伝わればうれしいです。


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