アイのかけはし vol.66ai
名古屋ライトハウスで働くシニアたち
総務省統計局の発表によりますと、65歳以上の働くシニア層は17年連続で増加しており、昨年度は過去最高の906万人、就業率でみるとシニア層の4人に1人は何らかの仕事をされていることになるそうです。シニア層の方々はその長い労働実績により、知識や経験が豊富ですので、そのスキルを若い世代に伝えていただいてライトハウス全体のスキルアップに活かせしていけたらと思います。
今回のアイのかけはしは、そんな人生経験豊富なシニア世代の方々から代表して3名の方にお話しを伺いました。ぜひ皆さんのこれからの人生において参考にしていただければと思います。
光和寮
光和寮のシニア代表は、就労継続B型で職業指導員をしている杉浦さんです。体力仕事である現場で細やかに利用者さんのサポートを行い、休憩時間になると利用者さんや職員と冗談を言い合い笑いに包まれています。休日は健康のためにウォーキングを欠かさない何事にも前向きな光和寮の職員さんを紹介させていただきます。
Q.年齢または年代を教えてください。
70歳 古希です。
Q.仕事の内容を教えてください
企業から受注品を受け取り、検品したり納品したり。就労されている利用者さんがスムーズに仕事ができるよう準備をして、商品を使われる方の身になり仕事をしています。
Q.仕事のやりがいを教えてください
66歳までは一般企業で40年以上仕事をしており、新しい世界である福祉に取り組みました。利用者さんと楽しく仕事が出来ることがやりがいです。
Q.最近、嬉しかったことは?
熱田神宮へ参拝した際、視覚障がいをお持ちの方が困っていらっしゃった為、声をかけ駅までご案内する機会がありました。同行援護の資格や仕事での経験を生かすことが出来ました。
Q.今年の目標やチャレンジしたいことは?
環境を守るボランティアに参加することです。福祉も含め、なんでもチャレンジしたいです。
Q.後輩へ伝えたいことは?
「自己研鑚」目標をもって、現状維持も大変な時代だと思うが、何事も前を向いて。
施設長から一言
いつも笑顔の応対、ありがとうございます!
こちらも自然と笑顔になります。(^▽^)
初めてのことでも面白がって取り組んでいる杉浦さんは、輝いています!
見習わなきゃ!
これからもよろしくお願いいたします。
瀬古マザー園
瀬古マザー園からは、瀬古マザー園デイサービスセンターで送迎や利用者さんの支援を行っている尾関さんをご紹介します。手先がとても器用でお正月の獅子舞の獅子頭を作ったり、レクリエーションの小道具を作ったり、元気いっぱいのシニア職員さんです!
Q.年齢または年代を教えてください。
1952年生まれの69歳・・・・バリバリの高齢者です!
Q.働き始めた時期ときっかけを教えてください。
今から15年程前に、それまで営業してきた食堂(「どんぶり屋弘太郎」)を廃業し、瀬古マザー園の厨房で調理士として働き始め、その後、瀬古マザー園デイサービスセンターへ異動しました。そこから介護福祉士の資格を習得して介護の業務にも携わってきました。
Q.仕事の内容を教えてください
朝の利用者さんの送迎から始まり、午前中は入浴介護等であわただしく過ぎ去り、午後からもレクリエーションや早送迎等でこれまた忙しく一日が終わります。
Q.仕事のやりがいを教えてください
日々の業務の中で、ひとりひとりの利用者さんに応じた声かけやコミュニケーションを通して、ひとり一回は笑顔になってもらうことを目標にしています。介護職員として「居ないと困る」ではなく「居たら助かる」という存在になりたいと思っています。
Q.最近、嬉しかったことは?
二年ほど前に、大切な母を亡くし、それまで母の世話を中心としていた生活にポッカリと穴が空いてしまいました。心の空白を埋めるために、以前から考えていたケアマネの資格を取ろうと思いたち、昨年ケアマネの試験に挑戦して合格することができました!合格後の実務研修がコロナの緊急事態宣言下により通常と異なる研修になる中、無事に終了することができて『介護支援専門員』の登録を10月にすることができました!
施設長から一言
瀬古マザー園に勤めて15年、古希間近とは思えないバイタリティです。調理員としてスタートし、今は瀬古デイでは運転業務やレクリエーション、利用者対応やちょっとした営繕や畑仕事まで、幅広く活躍いただいています。そしてこのご年齢(ごめんなさい)でケアマネの資格まで!! 本当に頭が下がります。
デイサービスにとどまらず、「こんなのデイで作ったけど使う?」「こんな野菜採れたけど食べない?」と他部署の職員とも積極的にコミュニケーションを取り、施設を盛り上げて下さっています。 これからも元気に活躍してほしいと願っています。いつもありがとうございます!!
情報文化センター
視覚障害の当事者でもある新井さんは、豊かな経験や知識を生かして、同じ視覚障害のある仲間への支援をしています。
Q.年齢または年代を教えてください
67歳
Q.働き始めた時期ときっかけを教えてください
時期:47歳
目が見えなくなって小学校の教員をやめたとき、何ができるかと考え、カウンセリングの勉強をしました。しばらくして、私の障害受容には仲間との出会いが大きく、思いを共有することの有用性に気づきました。そして、情報文化センターの門をたたきました。「机と電話を貸してください」が、その時の私の言葉でした。
Q.仕事の内容を教えてください
当事者相談員、特に気持ちに焦点を当ててお話を聞き、思いを共有することを主としています。
中途視覚障害者の緊急生活訓練の各種講座、点字触読学習会、料理教室、アレンジフラワー・生け花教室などの運営に携わっています。
Q.仕事のやりがいを教えてください
「思いをわかってくれて…」、「気持ちが通じてうれしかった」、「また、お話をしたい」などと言ってもらえたとき、少しは役に立っているかなと、ありがたく思います。
後輩へ伝えたいこと
みなさんは、当たり前のように日々の仕事に取り組まれているでしょうけれども…。
視覚を使って40年生きてきた私にとって、視覚が衰えいずれなくなるという事態に直面したとき、私の人生は終わったと思いました。そんな私が今に至っているのは、音声パソコンが使え、白杖で単独歩行ができ、点字の読み書きができ、デイジーや点字で読書ができ、見えなくても使える道具を手に入れることができ、地活、就労、老後に至っては盲養護老人ホームがある…、だから今までそしてこれからも生きていけるといっても大げさではありません。
ライトハウスで働いている皆さん一人一人が視覚障害のある私の『命」を支えてくれているのです。ほんとうに、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
施設長からのひとこと
情報文化センターは、利用者へより良い情報を伝えるため、職員一人一人が試行錯誤しながら頑張っています。そのため、今後とも他拠点との連携・協力が重要となってきます。どうぞよろしくお願いいたします。